OPHELIA
オフィーリア


ミレイ《オフィーリア》の花② 描かれた花々|cha-bliss 『オフィーリア』を描いた13人の画家たち【ミレーか、ミレー以外か】 - 芸術文化交流事業・美術書籍・美術展企画・海外展覧会|IMS|クリエイトアイエムエス

戯曲『ハムレット』は、1601年ごろに発表された劇作家ウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare, 1564年4月26日(洗礼日) – 1616年4月23日)の代表作の一つであり、物語は「デンマークの王子ハムレットが、父王を毒殺して王位に就き母を妃とした叔父への復讐劇」です。悲劇を得意としたシェイクスピアの作品の中でも『四大悲劇』に数えられる傑作で、その中でも最初に発表された作品であり、また最長の作品でもあります。

前のブログで、この毒殺に使われたのは、イチイ(一位)の木の赤い実の毒だと言われていると書きました。

オフィーリアは、シェイクスピアの『ハムレット』で、主人公ハムレットの恋人として登場します。彼女はポローニウスの娘で、ハムレットとの恋愛関係が物語の要素として重要な役割を果たします。しかし、物語が進むにつれてオフィーリアは悲劇的な運命に翻弄されていきます。 

オフィーリアは、ハムレットが父王の死や母王の再婚に対する怒りと混乱に取り憑かれる様子を目撃します。しかしこれが彼女の悲劇の始まりでした。彼女は愛するハムレットが心の闇に包まれていく様子に苦しむ一方で、父ポローニウスや王とクイーンの陰謀に巻き込まれていきます。その結果、オフィーリアは精神的な病に苦しみ、最終的に自身の命を絶ってしまう運命をたどるのです。

オフィーリアの死は、彼女が周囲の出来事に翻弄され、愛する人々の運命に翻弄される無力さを象徴しています。彼女の悲劇的な運命は、『ハムレット』の中でも感情的な高揚を引き起こす要因の一つとなっています。

オフィーリアの死は、第4幕第7場で王妃ガートルードはオフィーリアが溺死したことを報告します。劇中でオフィーリアの最後は具体的に描かれず、ガートルードの説明で語られます。

QUEEN GERTRUDE:

There is a willow grows aslant a brook,

That shows his hoar leaves in the glassy stream.

小川のふちに柳の木が、白い葉裏を流れにうつして、斜めにひっそり立っている。


There with fantastic garlands did she come

 Of crow-flowers, nettles, daisies, and long purples

That liberal shepherds give a grosser name, but our cold maids do dead men's fingers call them:

オフィーリアはその細枝に、きんぽうげ、いらくさ、ひな菊、紫蘭(口さがない羊飼いはいやらしい名前で呼び、清純な乙女たちは死人の指と名づけているあのロングパープル)などできれいな花輪をつくり


There, on the pendent boughs her coronet weeds

Clambering to hang, an envious sliver broke.

 When down her weedy trophies and herself

Fell in the weeping brook.

それを垂れた柳の枝にかけようと、よじ登ったとたん、意地の悪い枝が折れ、花輪もろとも、まっさかさまに、川に落ちました。


ジョン・エヴァレット・ミレーは、19世紀のイギリスの画家であり、プレラファエライト運動の一員として知られています。彼はシェイクスピアの『ハムレット』に登場するオフィーリアの悲劇的な瞬間を描いた有名な絵画を制作しました。

この絵画『オフィーリア』は、オフィーリアが水面に浮かぶ様子を美しく、しかし悲劇的な雰囲気で描写しています。ミレーは細部まで緻密な描写でオフィーリアの髪や衣服、水の流れを表現し、彼女の死の瞬間を静かに捉えています。この作品は、プレラファエライト運動の美学とともに、オフィーリアの悲劇を美しい形で再現したものとして高く評価されています。

絵画の中で、水に流されている赤いポピーが目立っていますが、ケシ科の植物の総称で、ヨーロッパなどではケシ科のヒナゲシ(corn poppy)を「ポピー」と呼びます。

ヒナゲシの花言葉は「慰め」「いたわり」「心の平静」「思いやり」「恋の予感」「別れの悲しみ」「休息」で、西洋絵画では、ケシは多産、睡眠、無知、放縦、冷淡のシンボルとされていますが、眠りと死を意味することから、キリストの受難の暗示として描かれます。


ヒナゲシ(虞美人草) - 建設部まちづくり局都市環境課

フランスではコクリコと呼ばれ、麦畑などに一斉に咲く様は見事であり、与謝野晶子はフランスを旅してその光景を次のように詠んでいます。

「ああ皐月 仏蘭西の野は 火の色す 君も雛罌粟(コクリコ) 我も雛罌粟(コクリコ)」

また、別名、虞美人草とも呼ばれ、中国の楚王であった項羽の愛妾であり中国三大美人の一人である虞妃(虞美人)が項羽が敗れた後自殺した時、その血の中から咲いたと言う伝説があります。

国が変わっても、花に対する人の思いは似たり寄ったりということでしょうか・・・






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